ほとんどの子どもは、顔面神経麻痺になると医師からは、「子どもの顔面神経麻痺はすぐ治りますから、様子を見ましょう。」という。実はこれがキーポイント!。確かに医者のいうとうり。子どもはそうした医療を素直に受ける事が難しい。幸いにして子どもの顔面神経麻痺に対する回復力は大人より上である。子どもの実に90%以上はこうしたほっとかれる治療で回復してくるのです。子どもが早期に回復してくる理由については小児編で述べています。
子どもの顔面神経麻痺の原因で後天性のもので、外傷をのぞけばやはりベル麻痺(ヘルペス1型)が多いと思います。ついで多いと思うのが耳炎性で、ラムゼイハント症候群はいるはずであるけれど、確定診断を受けた5歳児以下は、私は診たことはありません。この耳炎性においては急性中耳炎の子供も、顔面神経麻痺になることが多いのではと思います。なにせ子供の確定診断を受けた治療例は大人に比べて少ないので、この程度しかわかりませんが…。実際の小児の顔面神経麻痺の診察例は、手元にある資料でざっと80例になっています。(令和3年現在)