上記にあげた内容は、実は私自身が治療をする上で一番気をつけている内容であり、患者さんからお話を聞いたり、相談メールを貰った内容をまとめたものです。このような鍼をしたくない人の意見を聞く事は私にとって、非常に勉強になる事ばかりです。鍼治療をやってみようと思っている方にも、上記の様な問題を考えながら治療院のドアをくぐっている人がほとんどだと考えています。私自身は、前向きにこうした意見を見つめて聞き入れて行かないといけないなと思っています。
現在こうした鍼の不安を取り除く形で、多くの先生方が大変な御努力をされてきています。ホームページでの紹介、各種パンフレットの作成や案内などで、「鍼治療が恐くはありません」という内容のものは多く目にします。しかしその恐い人の気持ちになると、たった数行で本当に恐くないものと思えるのかどうか、私自身は不安です。どうしてか?私自身も1人の患者として、始めは鍼が恐い人間だったからです。
私は初心者はもちろん、ベテランの患者さんも必ず緊張をほぐしながら鍼治療をはじめます。それは毎回、鍼を刺す瞬間の患者さんの緊張感を感じるからです。慣れているから平気といっても、皆さん実は同じように緊張しています。治療前は初心者でも、ベテランでも毎回多少の不安をかかえている事は同じです。それを解決するには、私たち施術者が意識を持って接する事が必要で、そうした事が不安感を取り除く事につながると考えています。