頭痛は1つの症状です。頭が痛いのは理由が存在します。 今回は一般的に医師が診断でいう『筋緊張性の頭痛』を考えてみましょう。特に、女性が頭痛でこまっているのは、このタイプが多いのです。頭痛と肩こり、頭痛とクスリなどを紹介します。  
治療院での頭痛の来院状況
 
  私の治療院にも肩こりや腰痛と並んで、この頭痛が辛いと訴える方があとを絶ちません。この頭痛という不快な症状は、時に私たちの日常であたりまえのように現われ、日々服薬しながら生活を送っている方が大勢いるという現実を治療家として認識しています。頭痛で来院される半分以上の方は、すでに脳神経外科などで精密検査を受けて、『筋緊張性の頭痛』と医師の診断を受けて、医師のすすめで治療院に来院する方がいます。医師から肩が凝ってませんか?と聞かれた方が大勢います。
 
頭痛と肩こりの自覚
頭痛の鎮痛剤の副作用

 
 すでに肩こりなどで治療を受けた事のあるかたは、やっぱり肩こりから頭痛がきていたのかと心当たりがはっきりしていて、医師の診断のあと半分ほっとした感じで、治療院へ向かった方がいると思います。
しかし、肩こりなど自覚した事がない人はさてどうしたものか?とお悩みになります。まずは薬を服用して様子をみる事が多い様です。飲めば数時間は頭痛から解放できるからです。しかしまた翌日には頭痛はもどってきます。『あーまた頭痛が来たか』と落胆しながらまた服薬をくり返すのです。ここに読売新聞がH13年5月13日掲載した、【くすりリスク】の内容の一部を紹介いたしましょう。
 
 

 頭痛で鎮痛剤を手放せない人は多い。だが長期に使い続けるのは危険だ。
医師から処方される鎮痛剤「フェナセチン」(成分名)を服用していた患者に、腎臓障害などの副作用が相次ぎ、厚生労働省はH13年4月、メーカーに供給停止を要請した。
 1994年以降、重い副作用が21人にあり、1人が腎う癌で死亡、5人は人工透析が必要になった。多くは何年間も毎日のように服用していた。
 副作用は以前から指摘され、同省は82年、長期使用しないよう、医師向けの「医薬品情報」で呼びかけた。しかし、最近10年間で使用量が1.4倍に増え、乱用の恐れが強いとして、異例の供給停止に踏み切った。注意を守らない医師が多いのである。中略
 それでは他の鎮痛剤なら安全だろうか?実は、もっと副作用の強い薬がたくさんある。
 ジクロフェナクトリウム、ロキソプロフェナントリウムなどの非ステロイド系抗炎症剤。いずれも医師の処方薬で、リュウマチにも広く使われるが、消化管出血などの副作用がある。米国では、これらを常用するリュウマチ患者らが毎年1万人以上、死亡している、という衝撃的な報告がある。
 国内では非ステロイド系抗炎症剤の副作用で「年に6千人以上が胃・十二指腸潰瘍で出血し、600人が死亡している」と医薬ビジランスセンター理事長の医師、浜六郎さんは推計する。禁忌の胃潰瘍患者らにも多用されるためとみられるが、被害規模はフェナセチンの比ではない。
 フェナセチンが使えなくなったからといって、これらの薬に切り替えるのは避けなくてはいけない。浜さんは、やむを得ず使う場合、代替薬としてアセトアミノフェンを勧める。
 北里大教授の坂井文彦さんは「片頭痛で月に2、3回、鎮痛剤を使う程度なら大きな問題はないが、薬に頼らない生活が大切」と説く。ストレスが原因の緊張型頭痛なら、ストレスをためない、といった具合だ。
 頭痛だからと鎮痛剤を漫然と使うのではなく、副作用に細心の注意が必要だ。(田中秀一氏)

 
薬もやっぱり自己管理が必要です。
   上記の読売新聞の記事に対して、私たちがどのように考えて行くか?とても重要な事と思います。薬のすべてを否定してはいけないことでもあるし、用法容量を我々が守らないと、とんでもないことになる。つまり自己管理が必要だということです。飲まないでもすむものなら、飲まないで他の方法を考えなければなりません。
 そこで私たちは、古くから身近で親しまれている治療法を、見直していただきたいと思います。ただ単に新聞記事をトピックスで取り上げる事ではなく、こういった事に我々の治療法が古くから対処している事実もあるという事を再認識していただきたいと思います。
 
肩こりからくる頭痛といわれても、
肩こりの自覚がない人は?

 

  しかし、肩こりなどあまり感じた事のない方も、中にはいらっしゃいます。でもこれがかなりの曲者(くせもの)?で、肩から首を触診してみると、しっかりと筋緊張がみられ、こんなに凝っているのに自覚症状がないのか?と思うほどです。早速に治療を施すと、みなさん治療最中に、『頭の中がスーッとしてきた』と自分から言葉にして現在の状況を表現してきます。治療が終わると『ああやっぱり肩が凝って頭痛がしてたんですね』と異口同音の言葉をいただくことが多いのです。しかし私どもが治療をする方法は、全身治療を施すことによって治療効果が生まれ、局所的な治療ではこのように心の底から楽になったという声は聞く事はできません。特に肩こりを感じた事のない方は、他の部分にも凝りが生じている事を感じにくいため、局所的な治療で頭痛が解消できると思う方がいらっしゃいますが、本当に頭痛のためのメンテナンスをするには、全身の治療が必要であると断言しておきましょう。一度、全身の治療を施してメンテナンスを行えば、頭痛どころか全身の体調がもとにもどりだし、日常生活でも明るい笑顔がもどってきます。
 またお薬を常用していた方も、極端に服薬回数が減り、いまではほとんどお飲みになっていない方が大勢いらっしゃいます。頭痛を起こす原因の1つはストレスといいますが、ストレスは人によって違い、漠然とした表現です。ストレッサーを除去しても、一度、頭痛として発症した身体の変化(凝り)は、身体自身をほぐさなければ改善しないのです。
 
信頼のおける治療院で、治療をうけてみましょう

 

 まだ指圧やマッサージやはり治療を、受けていない人は、治療を受けてみましょう。
 しかし、無資格業者(国家資格を持っていない施術者)や類似行為を行う業種では、本当に自分のお悩みになっている問題に対して解決する術を持っていません。
 しっかりと自分の身体を見てくれる、国家資格を有する施術者がいる治療所へゆくことが大切です。
◆国家資格とは按摩マッサージ指圧師免許証、鍼師免許証、灸師免許証、柔道整復師免許証(整骨・ほねつぎ)を指し、医師免許証以外で国が認め、開業し医療行為ができるのは4つの免許証のみです。
 
被害はいろいろあるようです

 

  最近になってさらに、脱サラなどで無資格、無免許で我々の業務を行ったり、類似した治療院と称するものが多く、事故や不快な思いをしたという話が後を絶ちません。かなりの方が我々の業務には免許証が必要である事を御存じありません。私たちの免許証とは、学校にて修学し国家試験を受けて合格した後、免許申請し取得できるものなのです。
 近年、目にあまる状況で被害が起きているようです。
私が体験した例では、 問診の時に、患者さんより突然「先生、私は癌ですか?」と聞かれました。私はびっくりして「どういう事ですか?」と逆に問いました。実は、ここへくる前に紹介で行った所でそう言われました。という事なのです。私はなんてひどい行為だと思い、絶句してしまいました。我々には診断権というものが、存在しません。従って、それにともなって発生する医師だけにしかできない医療行為を明確にして、治療をしなければなりません。幸いにもこの方は、その事に早く気付いた為に、私の話に耳を傾けてくれて、理解ができました。全て病気の診断権は医師にしかできない行為です。患者の不安をあおる行為は、医療ではありません。根拠のない不正な医学発言をするところは、まず疑ってかかるべきでしょう。
 この手の話は業界では山ほどありますが、是非皆さんが惑わされる事のないように、有資格者の施術する治療院で治療をする事を、お願いしたいと思います。
 
治療をして、一日も早く頭痛を解消して下さいませ。
 筋緊張性の頭痛と医師に言われたならば、指圧・マッサージ・はり治療の適応症です。頭痛について、様々な御質問がございましたら、治療の窓メールボックスなどからご相談ください。 
 


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