骨折による神経への損傷は、特に上肢や下肢の場合は神経麻痺という状態になります。上肢ならば橈骨神経、尺骨神経、正中神経といった神経の損傷により支配する筋肉の運動が満足にできなくなります。
昨今は整形外科の技術の進歩とともに、骨折の整復術も変化している事は私もお話をうかがっております。しかしながら、この上肢の神経麻痺の治療においては患者の回復を見守る事のほうが多いことも事実だという事が、今日まで私の治療院に訪れた患者さんの意見に多くありました。
その神経麻痺においては合併症(関節の拘縮、筋萎縮など)の予防と神経回復を目的に、理学療法が積極的に施されておりますが、私のところへ来る方のほとんどが4ケ月以上何も変化がないという人がほとんどです。
リハビリの目的や治療方法は私も知っています。もちろん早期に回復された方はその様な治療が功をそうしたものと思っております。しかし、長期に渡って回復傾向がみられない神経麻痺には成す術はあるのでしょうか?