このようなケースは非常に多くメールをいただきます。もちろん私は鍼治療をすぐに勧めます。でも正直その人が鍼治療へ行ったかどうかは判りませんが、半年間もの間に回復への可能性が低下している事実は、私たち治療する側にとって大きなハンデになります。すぐにでも鍼治療を開始してほしいと思うケースです。またこのハンデをどう乗越えて回復させてゆくかは、治療家と本人の2人三脚になってきます。2人三脚とは互いの信頼と努力がまずは麻痺を回復させる為の第一条件であるという事です。
なぜこのような至極あたりまえの事を記述するのか? メールでの相談をまとめると、すでに鍼治療を開始している患者さんの中では、相談先の先生の対応が悪い、麻痺が一向に変化がないと次第に先生の説明が重い口調に変わる。全く先生の説明がなく、治療には長くかかるとしか話してくれない。治療経過の説明があやふやである。といったメールの内容が多く相談に見受けられます。もちろんメールをいただくのは患者である本人ですから、話は一方的になりがちですが、少なく見積もってもこういった内容が相談によせられるのは事実です。そして私は必ず本人と担当の先生の信頼関係の修復にまわります。というのも、その相談者を直接診察しているのが私ではないからです。
この事から、顔面神経麻痺のより良い治療環境が必要であると思います。治療家の技術の向上だけでなく、患者のケアをしっかりとできるそんな環境がもうひとつこの顔面神経麻痺治療には必要なんだと思います。つまり2人三脚ができているかどうかが、長期治療のポイントであると思います。まだ鍼治療を始めていない人は、この点を注意して治療院を選ばれてはいかがでしょう。